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≫ クレートは安全な場所

≫ 始める前に

≫ 具体的な手順

≫ 夜や排泄の問題

≫ 最後に

By Gloria S Dittmann
Public Education Coodinator of GRCA

翻訳/編集:GRCJ
多くの人が、犬を家の中に一人で置いておく時のトイレのしつけの問題や、物を噛る問題を取り上げています。

これらの問題はすべてクレート(ケージやバリケン)を使うことにより解決できます。クレートを使うことは、犬にとってかわいそうなことではありません。
クレートは安全な場所
クレートというものは、犬が野性であった時代に何百年、何千年もの間寝る場所とされていた“巣穴”と似たものなのです。現代の犬もこの“巣穴本能”を持ち続けていますから、トイレのしつけにクレートを用いることは大変効果的なのです。犬は寝る場所を汚すことを好まないでしょう。これは、犬が自然界のハンターであったときに、眠ったり、子犬を育てたりするのに安全な場所を必要としていた時の名残りなのです。

もし、犬が自分達の巣穴の中で排泄をしたとしたら、他のハンター達はその匂いをかぎとって見つけだし、子犬や病弱な犬を捕食してしまったでしょう。ですから、犬はやむおえない時以外は決して自分の寝場所を汚したりしないのです。そして、現代の犬達は、寝場所を充分に(必要最低限に)狭くしてやることにより、寝場所の中でこちらをトイレとし、あちらをベッドとして使うということはできなくなるのです。
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始める前に

クレートの広さは犬が横たわったり、向きを変えたりできればそれで十分です。横になれる程の大きさであれば、座るのにも十分なのです。クレートは米国内ではどこでも30ドルから200ドル程で買えますから、予算に合わせて求めてください。もし、成犬になると大きくなる子犬を飼っているなら、一番大きいサイズのクレートを買い、合板か何かで仕切って、子犬に会わせたスペースを作ることをお勧めします。こうすれば、子犬の成長に合わせてスペースを広げることができます。

クレートを罰のために使ってはいけません!犬がクレートを快適で安全な自分の特別の場所と思うようにならなければなりません。

多くのブリーダーは子犬が産箱を離れる頃からクレートトレーニングを始めます。もしあなたがブリーダーから犬を買うなら(そうすることを強くすめます!)、クレートトレーニングがなされているかどうか聞いてみてください、子犬を自宅へ連れてくる前に、毛布かタオルをブリーダーの所へ持って行って、一晩それを子犬と一緒にしておいてもらうようにします。そうすると、その毛布やタオルにはその子犬や母犬の匂いがしみ込んで、これが一番心配な最初の数夜の不安を軽減してくれるでしょう。

家に子犬がやって来たなら、昼寝はいつでもクレートの中、また夜寝るのもクレートの中、ということにすべきなのです。また、クレートは人が家の中にいても、忙しくて子犬に目が届かない時はいつでも使用するべきです。この事を肝に命じておいてください。子犬というのは食事の前、食事後15分以内、水を飲んだすぐ後、遊んだ後、そして寝て起きたすぐ後には排泄したくなるものだということを。

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具体的な手順
初めのうちは、このスケジュールに従って、子犬を外に出してください。決して子犬を一人で出してはいけません!それではしつけになりません。子犬が歩きたがるところを歩かせ、外で排泄したなら、すかさず誉めましょう!子犬が排泄しおわったのを確認してから家の中に連れていってください。

時々、子犬が排泄するはずなのに、うろうろ歩き回ってなかなかしないことがあると思います。待つのです!排泄しおわるまでは、家の中に連れていかないでください。そんな事をすると、中でしてほしいと言っているようなものですし、子犬は喜んでやるでしょう。

子犬をクレートに入れる時はいつも誉めてあげてください。そして、ご褒美をあげてください。クンクン、キャンキャン、ワンワンなどと鳴いている時には、子犬をクレートから出してはいけません。“いけない!悪い子ね!”と言って叱り、静かにしている時だけ“いい子ねー”と言って出してあげてください。

もしうるさくしている時に出してあげれば、鳴けばあなたの注意を引き、かまってもらえるんだということを教えることになり、これは子犬の望むところなのです。こうした思いが入り混じったラブコールをあなたは眠りたいのに、子犬は「パーティしよう!」と騒ぎ出す真夜中にやめさせようとすることはとても大変です。

クレートから出すのは大人しくしている時だけであり、夜間は一度クレートに入れてからは出してはいけません。子犬はあなたのベッドを含めて、どこで寝ようとも母犬や兄弟犬を恋しがるものであるということを忘れないでください。ですから、ボートの中でゴムのシーツを敷いて寝るのならともかく、子犬をベッドに入れるのはお勧めできません。子犬は台所にいようとも、床に寝そべっていようとも、家具を噛っていようとも、そしてクレートの中にいようとも、寂しいことには変わりないということを心に留めてください。

ですから、クレートに入れましょう!そうすれば、泣き声には我慢しなくてはいけないかもしれませんが、少なくともこの幼い破壊魔に家を目茶苦茶にされることは避けれるでしょう。多くの人は夜間子犬が安心できるようにと、クレートを自分の寝室に置きます。また、最初の数夜は子犬の泣き声の聞こえない所にクレートを置くほうがいいという人もいます。どちらの方法も悪くありません。

しかし、ひとたび夜に子犬をクレートにいれたなら、子犬が排泄したがっているとはっきりわかる時以外はクレートから出してはいけません。

排泄し終わった後なのに、クレートに入れてたいして時間も経ってないのに子犬が鳴き始めたら、一回“ノー!クワイエット!(静かに!)”などと言って叱ります。必要ならパピーが落ち着くまで繰り返します。もし子犬が鳴くたびにクレートから出してやるなら、クレートトレーニングは決して出来ないでしょう。

夜間子犬をクレートに入れて置こうとするならば、夏の暑い日を除き、午後の6、7時以降には食餌や飲み水を与えないほうがよいでしょう。子犬が食べ物を消化するには2時間から4時間かかります。夕方はたっぷり食べるように訓練してください。そして外で遊ばせてください。出来るだけ遅く一度外へ連れて行ってください。午後11時だってかまいません。この一日の最後の外出まであなたの時間をさいてください。クレートに入れる前に、子犬が排泄し終わったことを確認してください。

子犬をクレートに入れる時はオモチャとか先程述べた魔法の毛布やチクタク鳴る時計、湯たんぽ、目や鼻を取り除いたぬいぐるみなどを一緒に入れてやってください。誉めてやって、それから“お休み”を言って、あなたは寝てください。
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夜や排泄の問題
少なくとも、朝の3時半から4時になるまで子犬の所に行ってはいけません。この時間になるとおそらく子犬は排泄のために外に出なければならなくなるはずです。子犬の膀胱や腸は、この時間を過ぎても我慢できるほどにはまだ発達していないのです。

この朝早い時間帯というのは、夜中の2時に夜食をとるような人間や赤ん坊がそうであるように、子犬の天下となる時間なのです。5か月令ぐらいになると、子犬の膀胱はもっと遅くまで我慢して寝ていられるくらいに発達してきます。

しかし、今はじっと耐えて苦笑いでもしているしかないのです。この常識はずれの時間に子犬を外に出す時は、出来るだけ話しかけないようにしましょう。子犬にこの時間は遊びの時間ではないことをわからせなければなりません。外で排泄しおわったなら、家の中に連れ帰り、クレートに戻してからあなたはベッドに戻ってください。この時もまた、子犬を見に戻ってはいけません。子犬はこれであなたがいつも起きる時間まで大丈夫です。

このことをしっかり覚えておいてください。ひとたび子犬をクレートに入れたのなら、見に戻ってはいけないということを。もしそんなことをすれば、子犬に鳴いたり騒いだりすれば望みどうりにあなたが召使いのように来てくれるということを教えることになるのです。

子犬は夜は寝る時間であって、自分の寝場所はクレートであるということを理解しなければなりません。2日から4日かかるでしょうが、ひとたび子犬がこのレッスンを理解したら、クレートは自分専用の場所だと認識し始めるようになります。

もっとクレートに慣れてくれば最終的にはクレートを、駈け回る子供や興奮した猫、突然の電気掃除機など、子犬の小さな世界で起こるどんな事件からでも逃げることのできる避難場所と思うようになります。そのうち、自分からひと眠りしにクレートに入って丸くなっている子犬を見ることになるでしょう。

クレートを罰として使うのではなく、正しく使えるようになったなら、あなたの家は“ワンワン破壊攻撃”を免れ安泰となるでしょう。また、子犬が一人になって寂しい時、退屈な時、好奇心が湧いてきた時に待ち構えている危険から子犬を守ってくれることになります。

ゴミの中の鳥の骨などの食べられない“ごちそう”、犬が届く所に置かれているチョコレート(大量に食べると犬には有害)、咬んだら感電死する電気のコード、洗剤、 トイレ用洗剤、有毒植物、飲み込んでしまえる小さなおもちゃや靴下..などなどあげればキリがありません!ですから、お願いです。クレートを使ってください!
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最後に
あなたはいつの日かクレートを使って救われたと思うことになるでしょう。また、子犬も一人になったときの安全な場所を得ることになります。子犬は、膀胱や腸の働きが十分になったとしても、人間の赤ん坊のようなものであることを忘れないでください。

子犬が苦痛を感じるようになるまで排泄を“我慢”させてはいけません。それからやむをえない場合を除き、日中連続5〜6時間を超えて犬(成犬になっても)をクレートに入れたままにしないようにしてください。
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